富士フイルムの化粧品づくり

Film × Science =
cosmetic technology

富士フイルムが化粧品の製造・販売に乗り出してから12年。
今や定番となったその製品の背後には、
写真技術で培ってきたサイエンスに基づいた先進のテクノロジーが隠されています。
その最先端の技術の一端をご紹介します。

なぜ、富士フイルムが化粧品?

すべてはフィルムから始まった。
写真分野で培った4つの先進技術

富士フイルムと化粧品、結びつきそうにないこの2つがなぜ出会ったのか?
そこにはより良質なフィルムを求めて重ねてきた研究と、
良質な化粧品に必要不可欠な技術との幸せな出会いがあった。

01コラーゲン研究

先進技術

写真フィルムの主原料、コラーゲン研究で最先端をゆく

写真フィルムの半分は、肌の主成分と同じコラーゲンです。
富士フイルムは、写真を美しいまま残すため、
長年かけてコラーゲンのメカニズムを解明してきました。
めざしたのは、紫外線などのダメージで劣化しない、
純度が高く、高機能なコラーゲン。
創業以来培ってきた最先端のコラーゲン研究は、
スキンケアやサプリメント、再生医療の分野にも応用されています。

写真フィルムの成分のうち、50%はコラーゲンからできている。

02抗酸化技術

先進技術

写真の色あせを防ぐため、抗酸化技術を日夜研究。

写真の”色あせ”は「活性酸素による色素の酸化」が原因です。
富士フイルムは、紫外線による写真の”色あせ”を
防ぐために抗酸化技術を日夜研究。
その過程で見つけた抗酸化成分は、
およそ4000種類にものぼります。
独自の抗酸化技術と成分データベースには、
スキンケアの限りない可能性が秘められています。

写真プリントの褪色を抑制する技術を確立。こうした抗酸化・紫外線防御技術を研究する過程において発見されたたくさんの抗酸化成分は、データベース化されている。

03独自のナノテクノロジー

先進技術

写真フィルムで培った、微粒子を決まった場所へ
安定的に届ける技術で成分のチカラを引き出し、
肌内部まで確実に届ける。

写真フィルムの薄さは、
肌の角層と同じ約20マイクロメートル。
その極薄の内部に、光や色、画像を司る粒子を配置し写真はできあがります。
美しい写真に仕上げるには、微粒子を決められた場所に安定的に届ける技術が必要です。
富士フイルムは、写真分野の研究開発を通じて、微細な粒子をコントロールする、高度なナノテクノロジーを実現してきました。

スキンケアの世界には、まだ十分に活かされていない、
すぐれた成分がたくさんあります。
その多くが抱えているのが「配合」の問題です。
富士フイルムは、写真分野で培った
独自のナノテクノロジーで成分を極小化し、
安定・高濃度配合することに成功。
ナノ化した成分は、肌の角層のすき間に深く浸透し、
必要とされる場所まで確実に送り届けられます。

写真フィルムと角層は同じ薄さ

フィルム内の微粒子が写真を作る

成分の安定・高濃度配合に成功

ナノ化で成分の浸透力が向上する

04光解析コントロール技術

先進技術

写真を美しく見せるため、
光を解析する技術を磨く。

写真とは、光を捕らえ、その情報を記録するもの。
より美しく見せるためには、光を解析し、制御する必要があります。

富士フイルムは、創業以来80年におよぶ長い年月をかけて、
人の肌を美しく再現することにチャレンジしてきました。
そこで手に入れた専門的な技術を、
化粧品づくりや医療の分野にも活かしています。

光を操り、色を再現する
肌色設計技術(イメージ図)

富士フイルムならではの化粧品づくり

セラミドとアスタキサンチン、
2つの特長成分

アスタリフトを構成するさまざまな要素の中でも
特に重要な2つの成分があります。
それら成分には人の肌に効く特徴と化粧品に配合するための
致命的な課題がありました。

富士フイルムの独自技術でナノ化したセラミド

特長成分 01

人の肌にもともと存在するセラミドは肌のバリア機能を持つ角層に
存在する重要な成分。
細胞と細胞の間を満たすように存在し、肌の中で水分の蒸発を防ぎ、
うるおいを保つことで外からの刺激を侵入させないバリア機能を維持する。
加齢などの要因でセラミドが減少すると角層の中にうるおいを
キープすることが難しくなり、肌は乾燥がちに。
いつまでもハリやうるおいに満ちた肌を保つためには、
肌の土台となるセラミドをしっかりケアすることが大事。
しかしこのセラミドには、水にも油にも溶けにくく、結晶化してしまうため、
角層に届く純度と濃度、浸透力を維持したまま化粧品に配合することが
難しいという課題があった。

問題

化粧品への高純度・高濃度の配合が
困難。
かつ角層まで届く浸透力が不十分。

解決

富士フイルムは、
独自のナノテクノロジ-で、
セラミドを極小粒子化することに成功。
極小化することで、高浸透を実現。

富士フイルムは、独自のナノテクノロジ-で、セラミドを極小粒子化することに成功。
極小化することで、高浸透を実現。
1度形が崩れても、1〜2分で表面がなめらかな状態に戻る不思議なジェリー。
これは、ゆるく結合する性質をもつうるおい成分
富士フイルムの独自技術でナノ化したセラミドを安定配合するための設計です。
自分の力で復元するジェリーの形状には、
うるおい成分を高濃度に配合する秘密も隠されています

アスタキサンチン

特長成分 02

酸化の原因となる活性酸素を除去する能力が高いアスタキサンチン。
サケやイクラに含まれる天然の赤い色素で優れた抗酸化パワーがあると言われ、
肌に弾むようなハリを与える。
激しい運動による疲労やストレスを改善し保護する効果があると言われている。
しかし水に溶けず粒子を細かくしても再結合して大きくなってしまい、
またデリケートで光や熱の影響を受け安く成分の状態を保ちにくいため、
効果的な量の化粧品への配合が困難だった。

問題

水に溶けにくく、成分を定着しづらく
化粧品への配合が困難。

解決

デリケートなアスタキサンチンを
「光」と「熱」から守り、
高浸透・高吸収・高安定を実現。製品化に成功。
極小化することで、高浸透を実現。

富士フイルムは、写真フィルムの分野で培ってきた技術の応用により、
アスタキサンチンのナノ化に成功。
ナノ化することで、安定、かつ高濃度に化粧品に配合することに成功しました。
小さくナノ化しているから、肌の中の必要な部分までしっかり浸透します。

ナノ化したアスタキサンチンは、ナノ化していないアスタキサンチンに比べて、 抗酸化力*は9倍に!
ナノ化したアスタキサンチンを化粧品の製剤技術に活用しています。

* アスタキサンチンの一重項酸素消去速度